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研磨でなぜ艶が出ない!?

2024.10.10
コラム

歯科補綴物の調整後に行う研磨作業で「いくら研磨しても艶が出ない」「キズがどうしても消えない」といった経験はありませんか?
今回は適切で効率的な研磨方法について、3つのポイントに絞って説明していきたいと思います。

▼材料に合ったバー(ポイント)、研磨剤を使用する
歯科補綴物で使用される材料には様々な種類がありますので、その素材に合った研磨材を選択することが非常に大切です。
適した研磨材を使用することは、作業時間を短縮し材料コストを軽減することに繋がります。
不適切な研磨材を使用した場合は研磨に時間がかかるほか、材料に過度な負荷がかかり補綴物の物性を損傷する可能性がありますので注意が必要です。

▼調整後、キズの方向を確認する
歯科補綴物を調整した時に出来た切削痕の方向に対して、交差方向にバー(ポイント)をあてて研磨を行うことが重要です。
切削痕に対して平行にバー(ポイント)をあてると、余計にキズが広がってしまったり形態そのものが変わってしまう恐れがあります。
調整後は交差方向を意識して少しずつキズを消していくことで、後の工程が非常に楽になります。

▼研磨ステップは飛ばさない
研磨に時間をなるべくかけたくないので、順番(粗→中→仕上げ→艶出し)を飛ばしたくなる時があります。
確かに材料によっては艶が出る場合があります。
ただ、拡大してみるとキズを残しながら艶が出てしまっていて、前の工程に戻るなんて経験はないでしょうか?
順番を守って研磨していくことが結果的に作業時間短縮に繋がることが多くありますので、各工程を確実に踏んでいくことがとても大切です。

粗研磨
ダイヤモンドバーやカーバイドバーを使用して、補綴物の表面を粗く削ります。
この段階では、大きなキズ(バリ)や形態修正を行います。

中研磨
粗研磨で残ったキズを取り除くために、より細かい粒度の研磨材を使用します。
ディスクやシリコンポイントを使って、表面を滑らかにします。

仕上げ研磨
さらに細かい粒度の研磨材を使用して、表面をさらに滑らかにします。
補綴物の最終的な形態と滑らかさを整えます。

艶出し
ポリッシングペーストやバフを使用して、補綴物の表面を光沢のある状態に仕上げます。
最終的な仕上げとして、鏡面仕上げを行います。

「研磨」は技術と経験が必要な作業です。
適切に行うことで歯科補綴物の寿命を延ばし、患者満足度の向上、予後にも大きく関わる非常に重要な工程です。
弊社では補綴物の素材や研磨材の特徴から、最適な研磨方法を提案、ご案内させていただいています。
展示会等で見かけましたら、ぜひ弊社スタッフにお気軽にお問い合わせください!

研磨製品ラインナップ
https://www.daiei-dental.jp/products/%e7%a0%94%e7%a3%a8/

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