乾式と湿式でミリングマシンは何が違うの?
歯科用ミリングマシンは3軸、5軸の軸数のほかに、乾式(ドライ)と湿式(ウェット)に大きく分けることができます。
今回はそれぞれの特徴(スペック)について、説明していきたいと思います。
乾式(ドライ)方式
特 徴:加工時に水やクーラントを使用しないでミリング
適用材料:主に柔らかい材料
利 点:小径ツール(0.5mm台)も使用可能で、細かい造形加工が得意
欠 点:硬い材料を削る場合、加工時間が長くなってしまうことがある
湿式(ウェット)方式
特 徴:加工時に水やクーラントを使用し、摩擦熱を抑えながらミリング
適用材料:主に硬い材料
利 点:硬い素材を効率よく加工でき、自費材料で1Dayトリートメントが可能になる場合もある
欠 点:機械の清掃やメンテナンスを定期的に行う必要がある
乾湿兼用方式
特 徴:乾式と湿式の両方に対応しているモデル
適用材料:乾式、湿式で加工可能な材料
利 点:1台で様々な材料の加工に対応
欠 点:乾湿の切り替え時に清掃や乾燥が必要なため、メンテナンスに時間がかかる場合がある
適用材料は各々の機器によって多少変わりますが、大きく分けると以下の通りです。
乾式(ドライ)方式に適した材料
半焼結ジルコニア:高強度で耐久性があり、主にクラウンやブリッジに使用されます。
レジン:軽量で加工が容易なため、テンポラリークラウンやブリッジ、CAD/CAM冠に使用されます。
PMMA:主にテンポラリークラウン(プロビジョナル)やブリッジなどに使用されます。
ワックス:キャスティング用のモデルやテンポラリークラウンに使用されます。
PEEK:主にクラウンやカスタムアバットメント、デンチャーフレームに使用されます。
石膏:口腔内スキャナー等で撮影したデータを石膏模型に置き換える場合に使用されます。
湿式(ウェット)方式に適した材料
ガラスセラミック:美しい審美性と強度を持ち、インレーやオンレー、クラウンに使用されます。
チタン:生体適合性が高く、カスタムアバットメントやフレームワーク、クラウンに使用されます。
コバルトクロム:高強度で耐久性があり、主にフレームワークやクラウンに使用されます。
乾湿兼用方式に適した材料
ジルコニア:乾式でも湿式でも加工可能です。
レジン:乾式でも湿式でも加工可能です。
ガラスセラミック:湿式での加工が一般的ですが、乾湿兼用機でも対応可能です。
チタン:湿式での加工が一般的ですが、乾湿兼用機でも対応可能です。
乾式と湿式にはそれぞれ利点と欠点がありますので、導入コストと併せて使用する材料や目的に応じて選択することが重要です。
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